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不妊の原因は冷えかも?温活で妊娠しやすい体をつくるポイントまとめ

妊活
この記事は管理栄養士によって監修されています

この記事を監修された先生

平田 菜菜先生

平田 菜菜 先生

医療法人と社会福祉法人を併設するグループに2009年より勤務。短期入所施設、特別養護老人ホーム、回復期リハビリテーション病棟などで高齢者の栄養管理や嚥下食対応、栄養ケア計画の作成を担当。現在は病院の嚥下外来にて、検査結果に基づく食事設計や嚥下調整食の提案を行う。地域向け栄養教室の講師や職員向け健康支援活動など、院内外で幅広く活動している。管理栄養士・栄養士・調理師・介護支援専門員の資格を保有。

「手足が冷たい」「お腹を触るとひんやりする」── そんな冷えの悩みを感じながら、妊活に取り組んでいる方も多いのではないでしょうか。

近年、妊活中の女性の間で「温活(おんかつ)」という考え方が広がっています。体を意識的に温めることで、血流やホルモンバランスを整えるサポートになると考えられています。

ただし、「温めれば妊娠できる」というものではなく、あくまで日々の体づくりを支える習慣のひとつとして取り入れることが大切です。

この記事では、温活の基本的な考え方から、食事でできる工夫、そして取り入れる際の注意点までをわかりやすくご紹介します。

妊活で注目される「温活」とは

温活とは、日常生活の中で体を意識的に温め、冷えを防ぐ習慣のことを指します。妊娠を希望する女性の間では、体づくりを整える一環として取り入れられることが増えています。

一方で、「冷え」に対する捉え方は東洋医学と西洋医学で異なり、温活の位置づけにも少し違いがあります。

妊活中の体づくりに温活を上手に取り入れるために、まずは基本的な考え方と医学的な視点からの見方を整理していきましょう。

温活の基本的な考え方と期待される効果

「冷えが妊娠力に影響する可能性がある」という考えから、温活は多くの妊活中の女性に取り入れられています。

当メディアで監修をお願いしている管理栄養士の先生によると、温活によって期待される効果としては、血流の改善や自律神経の安定、基礎体温の安定、睡眠の質やストレス状態の改善などが挙げられます。

血流が整うことで、子宮や卵巣に酸素や栄養が届きやすくなり、体づくりの土台を支えることにつながると考えられています。

また、自律神経が整うことでホルモンバランスにも良い影響が期待され、全身のコンディションを整える習慣として注目されています。

ただし、温活をするだけで妊娠できるわけではありません。あくまで生活習慣のひとつとして、無理のない範囲で取り入れていくことが大切です。

東洋医学と西洋医学での冷えの捉え方の違い

冷えに対する考え方やアプローチは、東洋医学と西洋医学で大きく異なります。

東洋医学では、体の冷えは「陽気の不足」や「腎陽虚(じんようきょ)」などと捉えられ、「気」や「血」の巡りを妨げる要因と考えられています。そのため、漢方薬や温灸、よもぎ蒸し、体を温める食事などがケアの一環として取り入れられてきました。

一方、西洋医学では「冷え」はあくまで結果として現れる症状とされ、その背景にある原因を見極めることが重視されます。甲状腺機能の低下や貧血、自律神経の乱れ、低体重による代謝低下などが関係している場合もあります。

そのため、体を温めること自体がリラックスや血流のサポートにつながる可能性はありますが、妊娠率との直接的な関係については、現時点では十分なエビデンスは確認されていません

温活は医学的治療の代わりではなく、生活習慣の一部として取り入れていくことが大切です。

東洋医学、西洋医学、どちらか一方が正しいというわけではなく、それぞれの考え方を知ったうえで、自分に合った方法を選んでいけると安心です。

プレコンセプションケアと温活の関係

近年、妊娠前からの健康管理として「プレコンセプションケア」という考え方が広まっています。

国立成育医療研究センターによると、プレコンセプションケアは「若い男女が将来のライフプランを考えながら、日々の生活や健康と向き合うこと」とされています。

具体的には、体重管理、栄養バランス、感染症予防、ワクチン接種、禁煙対策などが含まれており、正式な項目として「温活」が含まれているわけではありません。

ただし、冷えへの配慮や睡眠の質の向上、運動習慣、ストレス対策といった点では、温活と共通する考え方もあります。

そのため、血流や自律神経を整えることが期待できる温活は、プレコンセプションケアの一環として日々の生活に取り入れやすい方法のひとつといえるでしょう。

温活を特別なものと捉えすぎず、日々の体づくりを支える習慣の一つとして無理なく続けていくことが大切です。

食事でできる温活のポイント

温活というと、腹巻きやカイロ、よもぎ蒸しなど、外から体を温める方法をイメージする方も多いかもしれません。

しかし、毎日の食事でも、体の内側から温める工夫を取り入れることができます。

管理栄養士の先生によると、食事での「内温活」は、消化管を冷やさない食べ方や食材選びがポイントになるとのことです。特別な食材を用意しなくても、身近な食べ物やちょっとした工夫で実践できます。

ここでは、体を温める食材の選び方や、日常に取り入れやすい習慣をご紹介します。

体を温める食材と冷やしやすい食材を知る

食べ物には、体を温めるとされるものと、冷やしやすいとされるものがあります。

一般的に、根菜類や生姜、にんにくなどは体を温めやすい食材として知られています。一方で、トマトやきゅうり、なすなど水分の多い夏野菜や、バナナやパイナップルなど熱帯地方原産の果物は、体を冷やしやすい傾向があるといわれています。

以下の表で、代表的な食材を確認してみましょう。

カテゴリ 体を温めやすい食材 体を冷やしやすい食材
野菜類 生姜、にんにく、にんじん、ごぼう、れんこん トマト、きゅうり、レタス、なす、もやし
果物類 りんご、みかん、干し柿 バナナ、パイナップル、キウイ、スイカ
その他 味噌、醤油、黒砂糖 白砂糖、酢

ただし、体を冷やしやすい食材も、加熱することで影響をやわらげることができます。例えば、生野菜のサラダを温野菜にしたり、果物をコンポートにしたりと、調理方法を工夫するだけでも違ってきます。

体を冷やしやすい食材だからと避けるのではなく、上手に取り入れてバランスの良い食事を心がけましょう。

朝食から始める温活習慣

1日の中でも、朝は体が冷えやすい時間帯です。睡眠中は体温が下がっているため、朝食で内臓を温めることが温活の第一歩になります。

監修栄養士の先生によると、朝の温活では温かい汁物を取り入れることがおすすめとのこと。お味噌汁やスープを1杯飲むだけでも、胃腸が温まり、体を内側から整えるサポートになります。

また、起きてすぐに白湯を飲む習慣もおすすめです。胃腸に負担をかけにくく、無理なく取り入れやすい方法のひとつです。

朝食の一例:雑穀ごはん、具だくさん味噌汁、温野菜、卵。   冷たいヨーグルトは食後にするか、室温に戻してから食べると胃腸への負担が軽くなります。

忙しい日は、インスタントの味噌汁やハーブティーを取り入れるだけで十分です。

無理のない範囲で続けられる習慣から取り入れていくことが、温活を続けるポイントです。

冷たい飲み物・生野菜・果物の摂り方

暑い季節や喉が渇いたときは、つい冷たい飲み物に手が伸びてしまいがちですが、妊活中は少し意識してみるのもひとつです。

冷たい飲み物は胃腸を冷やし、血流や消化機能に影響を与える可能性があります。水分補給は、常温や白湯を基本にすると取り入れやすいでしょう。夏場でも、麦茶やルイボスティーを温かい状態で飲むのもおすすめです。

また、カフェインを含む飲み物は利尿作用によって体内の水分バランスに影響することもあるため、飲みすぎには注意が必要です。

野菜は、サラダだけでなく温野菜や蒸し野菜、スープにするなど、温かい状態で取り入れる工夫がおすすめです。

果物については、バナナやキウイなどの熱帯産のものは、特に朝や冷えやすい時期には量やタイミングを意識して取り入れると安心です。体を温めやすいとされるりんごやみかんなどを選んだり、焼きりんごやコンポートのように加熱する方法も取り入れやすいでしょう。

体を冷やしやすい食品は「食べ方」「量」「タイミング」を意識して取り入れることが大切です。

生ものがある食事には、温かい汁物や主菜をセットにすると体への影響が和らぎやすいです。体調や季節に合わせて少し気を配って調整してみてください。

温活で気をつけたい注意点

温活は妊活中の体づくりを支える習慣のひとつですが、取り入れるうえで気をつけておきたいポイントもあります。

「温活と妊活」に関する考え方といった考え方や、冷えの背景に別の原因が隠れている可能性にも目を向けることが大切です。

また、男性の温活には女性とは異なる注意点もあるため、パートナーと一緒に取り組む場合は知っておきたいポイントもあります。

正しい情報をもとに、上手に取り入れていきましょう。

「温めれば妊娠する」わけではない

温活が広まる中で、「体を温めれば妊娠できる」というイメージを持つ方も少なくありません。

しかし、管理栄養士の先生によると、温活はあくまで生活習慣を整えるための補完的な取り組みであり、医療的エビデンスに基づく不妊治療とは役割が異なる、とのことです。

子宮や卵巣の血流やホルモンバランスが妊娠に関わることは知られていますが、外から体を温めることで妊娠率が直接的に高まるという明確な科学的根拠は、現時点では限定的です。

そのため、「温活をしているのに結果が出ない」と感じたときに、自分を責める必要はありません。妊娠にはさまざまな要因が関わるため、ひとつの取り組みだけで結果が左右されるものではないからです。

温活は妊娠を保証するものではなく、体のコンディションを整えるための習慣のひとつです

結果にとらわれすぎず、自分の体をいたわる気持ちで無理なく続けることが大切です。必要に応じて医療機関に相談するなど、複数の選択肢を持ちながら取り組んでいきましょう。

冷えの背景に隠れている可能性のある病気

「冷え性だから」と感じている症状の背景に、実は別の原因が隠れているケースもあります。

西洋医学の観点では、冷えは体の不調によって引き起こされる“結果”として捉えられることが多く、以下のような要因が関係している可能性があります。

考えられる原因 主な症状
甲状腺機能低下症 代謝低下、むくみ、倦怠感、体重増加
鉄欠乏性貧血 疲れやすい、息切れ、顔色が悪い
自律神経失調症 めまい、動悸、不眠、イライラ
低体重・栄養不足 基礎代謝低下、筋肉量減少

「冷え」は体からのサインのひとつ。冷えが長期間続いている場合や、気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関で相談することが大切です。

温活での対処だけに頼るのではなく、原因を確認したうえで適切にケアしていくことが、結果的に体のコンディションを整える近道になることもあります。

無理に我慢せず、自分の体の状態に目を向けながら、必要に応じてサポートを取り入れていきましょう。

男性の温活は「精巣」に注意が必要

妊活は女性だけのものではなく、パートナーと一緒に取り組むものです。

男性も温活を意識することは大切ですが、女性とは少し異なる注意点があります。

管理栄養士の先生によると、精子をつくる精巣は体温より2〜4℃低い環境が適しており、過度に温めてしまうことで精子の質に影響を与える可能性があるとされています。

たとえば、高温サウナの長時間利用や熱いお風呂に長く浸かること、膝の上でノートパソコンを使う習慣、締め付けの強い下着などは、精巣の温度を上げやすいため注意が必要です。

一方で、全身の冷えや自律神経の乱れは、男性の妊孕性(にんようせい)にも影響する可能性があります。

男性の温活は「局所を温めすぎない」ことと「全身のコンディションを整えること」のバランスが大切です。運動習慣を取り入れる、温かい食事を意識する、ストレスケアを行うなど、生活習慣を整えるようにしましょう。

また、精子の質をサポートする栄養素として、亜鉛や葉酸、ビタミンC・E、セレン、オメガ3脂肪酸なども意識して摂ることが大切です。日々の食事から無理なく取り入れていきましょう。

まとめ

温活は、妊活中の体づくりを支える習慣のひとつとして、多くの方に取り入れられています。

一方で、「温めれば妊娠できる」というものではなく、あくまで生活習慣を整えるための補完的な取り組みであることも理解しておくことが大切です。

東洋医学では冷えは不妊の一因として捉えられる一方、西洋医学では冷えの背景にある原因を見極めることが重視されています。それぞれの考え方を知ったうえで、自分に合った方法を選んでいけるといいですね。

日常生活では、体を温める食材を意識したり、朝食に温かい汁物を取り入れたりと、できることから始めるのがおすすめです。冷たい飲み物や生野菜も、「食べ方・量・タイミング」を工夫することで、負担を抑えながら取り入れることができます

また、男性の場合は温めすぎによる影響にも配慮し、全身のコンディションを整える視点を持つことが大切です。

温活は「頑張るもの」ではなく、日々の中で心地よく続けていくもの。自分の体と向き合いながら、リラックスした気持ちで妊活に取り組んでいきましょう。

Fertility Journey(ふぇるじゃに)は妊活に取り組む方のためのサイトです。妊活に関するさまざまな情報をお伝えしていますので、ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。

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