妊活を始めたけど、なかなか結果が出なくて「漢方を試してみようかな?」と考えている方も多いのではないでしょうか。でも、「本当に効果があるのかな?」「どの漢方を選べばいいの?」と不安になりますよね。
実は、漢方は体質に合わせて選ぶことで、妊娠しやすい体づくりをサポートしてくれるんです。この記事では、漢方の効果や選び方について分かりやすくお伝えします。無理をせず、自分に合った方法で妊活に取り組んでいきましょう。
妊活に漢方って本当に効果があるの?
漢方が妊活に役立つと聞いても、「本当に効くのかなぁ?」と疑問に思う方も多いでしょう。実際のところ、漢方は体のバランスを整えることで、妊娠しやすい体づくりをサポートしてくれるのです。
西洋医学の治療と組み合わせることもできますし、まだ病院に通っていない方にも試しやすい方法です。自分の体質に合った漢方を見つけることが大切なポイントになります。
漢方は妊娠率を上げるって本当?
日本東洋医学雑誌の研究によると、一般不妊治療に漢方を併用した場合、1周期目の妊娠率が24.4%だったのに対し、漢方を使わなかった場合は8.5%だったそうです。
漢方は血の巡りや気(エネルギー)の流れを良くすることで体の機能を整え、妊娠しやすい体づくりをサポートしてくれます。特に冷えやストレス、生理不順などで悩んでいる方には、効果が期待できます。
漢方だけで妊娠する方もいれば、西洋医学の治療と組み合わせることでより効果が高まる方もいます。
どんな体質の人に漢方が向いているの?
漢方では、体を「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」という3つの要素で考えます。これらのバランスが崩れることで、妊娠しにくい体になってしまうのです。
冷え性の方、生理痛がひどい方、疲れやすい方、ストレスが多い方は、特に漢方が合いやすいと言われています。
病院の治療で効果が出にくかった方や、薬の副作用がつらかった方も、漢方を試してみる価値はあるでしょう。
漢方はどのくらいの期間飲めばいいの?
漢方の効果が出るまでには個人差がありますが、だいたい3ヶ月から6ヶ月ほど続けることが目安とされています。
すぐに効果が出る方もいれば、じっくり体質改善していく方もいます。漢方を取り入れ妊娠した方の約8割が、漢方服用後6ヶ月以内に妊娠しているというデータもあります。
漢方を飲み始めて6ヶ月経っても効果が見られない場合は、漢方の種類を変えたり、西洋医学の治療を併用したりすることも検討しましょう。
焦らず、自分の体と向き合いながら続けることが大切です。
妊活でよく使われる漢方の種類は?
妊活に使われる漢方にはいろいろな種類がありますが、体質や症状に合わせて選ぶことが重要です。ここでは、特によく使われる3つの漢方についてご紹介します。
どれが自分に合っているのか分からない時は、漢方の専門家や医師に相談するのがおすすめです。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)ってどんな漢方?
当帰芍薬散は、妊活で最も多く使われている漢方のひとつです。血(けつ)を補い、水(すい)の巡りを良くする働きがあります。
冷え性の方、疲れやすい方、顔色が悪い方、むくみやすい方に向いています。生理痛や腰痛の改善にも役立ちます。
また、妊娠しやすい体づくりだけでなく、妊娠後の体調管理にも使えるのが特徴です。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)はどんな人に合うの?
桂枝茯苓丸は血の巡りが悪い方に向いている漢方で、「瘀血(おけつ・血が滞った状態)」を改善します。子宮内膜症や子宮筋腫がある方、生理痛がひどい方、のぼせやすい方、肩こりがひどい方に処方されることが多いです。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS・卵巣の中に小さい卵胞がたくさんできる病気)の方にも効果が期待できます。ただし、血行を良くする作用が強いため、妊娠が分かったら中止する必要があります。
加味逍遙散(かみしょうようさん)はストレスが多い人向け?
加味逍遙散は、ストレスや不安を感じやすい方、イライラしやすい方に向いている漢方です。
妊活中は「早く妊娠しなきゃ」「また生理が来てしまった」「友達は妊娠してるのに」など、プレッシャーやストレスが溜まりがちです。そんな時に、気(き)の巡りを良くして心を落ち着かせてくれます。
生理前にイライラする方、不眠気味の方、のぼせやすい方にも合います。心と体のバランスを整えることで、妊娠しやすい状態に近づいていくでしょう。
| 漢方名 | 向いている体質 | 主な効果 |
|---|---|---|
| 当帰芍薬散 | 冷え性、疲れやすい | 血を補い、水の巡りを改善 |
| 桂枝茯苓丸 | 血の巡りが悪い、のぼせやすい | 瘀血を改善、血行促進 |
| 加味逍遙散 | ストレスが多い、イライラしやすい | 気の巡りを改善、精神安定 |
自分に合った漢方の選び方は?
漢方は体質に合わせて選ぶことがとても大切です。同じ「妊活」という目的でも、人によって必要な漢方は全く異なります。
自分の体質を知って、ぴったりの漢方を見つけることが妊娠への近道になります。必要に応じて医師や専門家のアドバイスを受け、選んでみてください。
自分の体質をどうやって知ればいいの?
漢方では、「証(しょう)」と呼ばれる体質の見極めが重要です。冷えやすいか、のぼせやすいか、疲れやすいか、生理の状態はどうかなどをチェックします。
基礎体温を測っていると、体質を判断する大きなヒントになります。基礎体温表をつけていると、低温期と高温期がはっきりしているか、生理周期は安定しているかなど、分かることがたくさんあります。
自己判断で選ぶよりも、専門家に相談する方が確実です。
漢方はどこで手に入るの?保険は使える?
漢方は、病院やクリニックを受診して処方してもらう方法と、漢方薬局やドラッグストアで買う方法があります。
病院で不妊治療の一環として処方してもらえば、健康保険が使えるので費用も抑えられます。
漢方薬局では、より細かく体質を診てもらえますが、保険が使えないため費用は高くなります。ドラッグストアでも一部の漢方は買えますが、妊活を目的とする場合は専門家に相談してから選ぶ方が安心です。
産婦人科や不妊治療のクリニックの中には、漢方に詳しい先生もいますので、まずは通っている病院で相談してみるといいでしょう。
漢方を飲む時に気をつけることは?
漢方は「自然のものだから安全」と思われがちですが、体質に合わない漢方を飲むと、逆効果になることもあります。
また、漢方薬は妊婦や胎児への安全性が科学的に十分に証明されていない（JSTAGE『薬学雑誌』掲載）ため、妊娠が分かったら必ず医師に相談しましょう。
発疹やかゆみ、胃腸の不調などの副作用が出た場合は、すぐに服用を中止して医師に相談してください。
漢方と一緒にやると効果的なことは?
漢方に頼るだけでなく、生活習慣を整えることは妊活をする上でとても大切です。漢方の効果を最大限に引き出すために、日々の生活でできることを取り入れていきましょう。
体全体のバランスを整えることが、妊娠への近道になります。
食事で気をつけることはある?
体を温める食材を積極的に取り入れることが大切です。生姜、ネギ、にんにく、根菜類などは体を温めてくれます。
反対に、冷たい飲み物やアイス、生野菜の食べ過ぎは体を冷やすので控えめにしましょう。バランスの良い食事を心がけることで、漢方の効果も出やすくなります。
タンパク質や鉄分、葉酸など、妊娠に必要な栄養素もしっかり摂りましょう。無理なダイエットは妊活の大敵です。
冷え対策はどうすればいい?
冷えは妊活の大きな敵です。下半身を温めることで、子宮や卵巣への血流が良くなり、妊娠しやすい体をつくることができます。
お風呂にゆっくり浸かる、腹巻きやレッグウォーマーを使う、足湯をするなど、日常的に体を温める習慣をつけましょう。
夏でもエアコンで体が冷えやすいので、一年中冷え対策を意識することが大切です。温かい食べ物、飲み物を飲む習慣をつけるのもおすすめです。
ストレス解消も大事って本当?
妊活中はストレスが溜まりやすいものです。妊活への想いが強くなるほど、ストレスやプレッシャーを感じてしまい、妊娠を遠ざけてしまうこともあります。
適度な運動、趣味の時間、十分な睡眠など、自分なりのリラックス方法を見つけることが大切です。
また、妊活はパートナーと協力して行なっていくものですが、二人の時間を楽しむことも忘れないでくださいね。妊活だけに集中しすぎず、二人のペースで進めていきましょう。
よくある質問
漢方について、よくある質問をまとめました。不安に思うことがあれば、まずはここでチェックしてみましょう。
疑問が残ったり、もっと詳しく知りたいと思った方は、これをきっかけに医師や専門家に相談してみてください。
漢方を飲んでも妊娠しない時はどうすればいい?
漢方を6ヶ月ほど続けても妊娠しない場合は、漢方の種類を変えてみるか、西洋医学の治療を併用することを検討しましょう。
特に35歳以上の方や、妊活を始めて1年以上経つ方は、早めに婦人科や専門のクリニックで検査を受けることをおすすめします。
卵管閉塞(卵管が詰まっている状態)や重度の男性不妊など、漢方だけでは改善できない原因もあります。一人で悩まず、専門家に相談することが大切です。
男性も漢方を飲んだ方がいいの?
はい、男性も漢方を飲むことで妊活をサポートできます。精子の運動率や量が気になる方、疲れやすい方には効果が期待できます。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や八味丸(はちみがん)など、男性向けの漢方もあります。夫婦で一緒に体質改善に取り組むことで、妊娠の確率が高ま流でしょう。
男性不妊の可能性もあるため、漢方だけでなく泌尿器科や不妊専門クリニックでの治療も併せて検討してください。
漢方とサプリメントは一緒に飲んでも大丈夫?
基本的には問題ありませんが、飲み合わせによっては効果が弱まったり、副作用が出たりすることもあるので注意が必要です。
葉酸サプリメントは妊活中に推奨されていますが、その他のサプリメントを飲む場合は、漢方を処方してもらっている医師や薬剤師に相談してください。
「天然」「自然」を強調したサプリメントは、安全性が不明なものも多いので、慎重に選びましょう。
まとめ
漢方は体質に合わせて選ぶことで、妊娠しやすい体づくりをサポートしてくれます。冷え性や生理不順、ストレスなどの体質改善に役立ち、西洋医学の治療と併用することも可能です。
妊活に関するものでは、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、加味逍遙散などがよく使われますが、自分の体質に合った漢方を専門家に選んでもらうと良いでしょう。
漢方はだいたい3ヶ月から6ヶ月続けることで効果が期待できますが、6ヶ月経っても妊娠しない場合は、治療方法を見直すことも検討してください。
漢方は妊活の強い味方になってくれますが、不安なことがあれば一人で抱え込まず、医師や漢方の専門家に相談することが大切です。無理をせず、パートナーと協力しながら、自分たちのペースで妊活に取り組んでいきましょう。
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