妊活中に体を温めるのは良いと聞くことはよくあると思いますが、「よもぎ蒸しって妊活にいいの?」「いつすればいいの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
よもぎ蒸しは体を温めるのに良い方法ですが、実は、時期を間違えると逆効果になってしまう可能性もあるのです。
正しいタイミングを知ることで、よもぎ蒸しの効果を最大限に活かしながら妊活に取り組めるようになります。この記事では、よもぎ蒸しの効果、OKな時期とNGな時期、そして注意点をわかりやすくお伝えします。
よもぎ蒸しって妊活にどんな効果があるの?
よもぎ蒸しは体を内側から温めることで、冷えの改善やリラックス効果が期待できると言われています。
では、実際に妊活にどのようなメリットがあるのでしょうか。
体を温める効果や妊娠しやすい体づくりとの関係をご紹介します。
よもぎ蒸しで体が温まるとどうなる?
よもぎ蒸しは、穴の開いた専用の椅子に座って、下からよもぎを煎じた蒸気を浴びる温め方です。
蒸気を直接陰部の粘膜に当てるので、子宮(赤ちゃんが育つ場所)や卵巣(卵子が育つ場所)をしっかり温めることができます。体が温まることで血の巡りが良くなり、冷えていた子宮周辺に血液が届きやすくなるのです。
体温が少し高めの方が妊娠しやすいとされているため、冷え性の改善は妊活の大きな味方になります。
妊娠しやすい体づくりに役立つ?
よもぎ蒸しで下腹部が温まると、子宮内膜(受精卵がくっつく場所)が厚くなりやすいとされています。
厚生労働省の資料でも、妊娠前から健康なからだづくりが大切だと紹介されています。血流が良くなることで、卵子が育ちやすい環境になるとも考えられています。
あくまで体の調子を整える方法の一つとして考えると良いでしょう。
リラックス効果も期待できる?
妊活中は「今月こそ妊娠できるかな?」「なんで妊娠しないんだろう?」とストレスを感じやすいものです。
よもぎの香りには、イライラを落ち着かせて気持ちをリラックスさせる作用があるとされています。温かい蒸気に包まれながら、たっぷり汗をかくことで、心も体もスッキリするでしょう。
ストレスが減ると自律神経が整いやすくなり、ホルモンバランスも安定しやすくなるとされています。
妊活中にOKな時期はいつ?
よもぎ蒸しの効果をお伝えしましたが、妊活に活かすにはタイミングが重要です。
いつやれば効果的なのか、そしてどのくらいの頻度がいいのかを見ていきましょう。
排卵前〜排卵日当日がベストタイミング
よもぎ蒸しを行うベストタイミングは、生理が終わってから排卵日までの低温期です。
この時期に下腹部を温めることで、卵子が大きく育ちやすくなり、子宮内膜も厚くなって受精卵が着床しやすい状態になります。
排卵日当日によもぎ蒸しをするのも問題ありません。
基礎体温を測っている方は、低温期を確認してからよもぎ蒸しの予約を入れると良いでしょう。
どのくらいの頻度でやればいい?
理想的な頻度は、生理が終わった直後に1回、排卵日までの間に2回くらいとされています。
ただし、重要なのは頻度よりも継続すること。1回やっただけでは体質は変わらないので、最低でも3ヶ月くらいは定期的に続けることをおすすめします。
| 時期 | 推奨頻度 |
|---|---|
| 生理終了直後 | 1回 |
| 排卵日まで | 2回程度 |
| 1回あたりの時間 | 30〜40分程度 |
体力を消耗しやすい方は、1回あたりの時間を30分以内に抑えた方が良い場合もあります。
生理中はやっても大丈夫?
生理中によもぎ蒸しをすること自体は可能とされていますが、あまりおすすめできません。
よもぎ蒸しで血の巡りが良くなりすぎると、経血の量が増えてしまい、貧血になる可能性があるからです。
生理の終わりかけ、だいたい5日目以降から始めるのが安心です。体調と相談しながら、無理のないタイミングで始めましょう。
妊活中にNGな時期はいつ?
妊活中のよもぎ蒸しには「避けた方が良い時期」があります。
妊活のためにせっかくよもぎ蒸しをしていても、タイミングを間違えると逆効果になってしまう可能性があるので、しっかり確認しておきましょう。
排卵後〜高温期は避けた方がいい理由
排卵が終わった後の高温期は、よもぎ蒸しを避けた方が良いとされています。
その理由は、精子と受精卵はどちらも熱に弱いからです。
高温期によもぎ蒸しで体を温めすぎてしまうと、膣の中の温度が上がって精子の質が落ちたり、着床の邪魔になったりする可能性があります。
排卵後は「妊娠しているかもしれない時期」なので、念のため避けておく方が安心です。
妊娠の可能性がある時期は要注意
排卵日周辺で性交した後の高温期は、もしかしたら妊娠しているかもしれない大切な時期です。
次の生理が来るか、妊娠検査薬で結果が出る(生理予定日の1週間後頃)までは、念のためよもぎ蒸しは控えておく方が良いでしょう。
どうしてもよもぎ蒸しをしたい場合は、時間を短くして30分以内にするか、温度を低めに調整してもらうことをおすすめします。
妊娠がわかったらどうする?
妊娠がわかったら、よもぎ蒸しは一旦お休みしましょう。
妊娠初期は流産のリスクが高い時期です。国立循環器病研究センターでも、熱いお湯は心臓に負担がかかり血圧も上がるため、入浴の際も40度位のややぬるめのお湯に入ることを推奨しています。
妊娠中は高温環境が胎児に影響を与える可能性があるため、サウナやよもぎ蒸しは控えることが大切です。
リラックスしたい場合は、ぬるめのお風呂(38〜40度)にし、長風呂はしないようにしましょう。
よもぎ蒸しをするときの注意点は?
妊活中によもぎ蒸しを安全に楽しむために、いくつか気をつけたいポイントがあります。
体に負担をかけずに、効果的に取り入れる方法をお伝えします。
長時間のやりすぎは逆効果になる?
よもぎ蒸しは30〜40分くらいが適切とされており、体力を使うため長くやればいいというものではありません。
疲労感が強くなったり、体調を崩したりする場合は、時間を短くすることが大切です。特に次のような体質の方は、30分以内に抑えた方が良いでしょう。
・疲れやすい
・汗をあまりかかない
・顔色が悪い
・息切れしやすい
体調が悪いときはどうする?
風邪を引いているときや、お腹の調子が悪いときなどは、よもぎ蒸しはお休みしましょう。体調が悪いときに無理をすると、かえって体に負担がかかってしまいます。
また、食後すぐによもぎ蒸しをするのも、消化不良を起こす可能性があるため避けた方が良いです。よもぎ蒸しの前後2時間は食事を控え、終わった後はしっかり水分補給をすることが大切です。
男性はどうしたらいい?
男性も妊活中は高温環境に注意が必要です。
精子は熱に弱く、サウナや長時間のお風呂は精子の質を下げる可能性があるとされています。
妊活中の男性は、以下のことに気をつけましょう。
・サウナは週1回程度、短時間の利用に抑える
・熱いお風呂に長時間入らない
・きつい下着の着用を避ける
・パートナーの排卵日の2〜4週間前はサウナを控える
→精子に良い食べ物に関する記事はこちら

妊活には男性の体づくり、精子の質も大切です。パートナーと一緒に日々の生活を見直してみましょう。
よくある質問
よもぎ蒸しと妊活について、よく聞かれる質問をまとめました。
排卵日当日によもぎ蒸しをしても大丈夫?
排卵日当日によもぎ蒸しをすること自体は問題ありません。
ただし、その日にタイミング法で性行為をする予定がある場合は、よもぎ蒸しの後、少し時間を空けてからすることをおすすめします。
よもぎ蒸しで疲れすぎないように、時間も30分程度に抑えておくと良いでしょう。体調を見ながら、無理のない範囲で取り入れてください。
よもぎ蒸しは妊娠率を上げる効果があるの?
よもぎ蒸しが直接妊娠率を上げるという医学的な証明はまだされていません。
ただし、体を温めて血流を良くすることで、妊娠しやすい体づくりをサポートできる可能性はあります。冷え性の改善やリラックス効果は期待できるので、妊活の一つの方法として取り入れるのは良いでしょう。
体を整える手段の一つとして、他の妊活方法と併せて行うことをおすすめします。
サウナや岩盤浴とどう違うの?
サウナや岩盤浴は外側から体を温めるのに対し、よもぎ蒸しは蒸気を直接陰部に当てるので、子宮や卵巣を内側から温められるのが特徴です。
また、よもぎの成分を膣の粘膜から吸収できるため、よもぎの薬効成分の効果も期待できます。ただし、サウナや岩盤浴と同じく、妊活中は高温期を避けて、低温期に行うようにしてください。
自分の好みや体調に合った方法を選べると良いでしょう。
まとめ
よもぎ蒸しを妊活に取り入れるなら、生理終了後から排卵日までの低温期がベストタイミングです。
排卵後の高温期や妊娠の可能性がある時期は避けて、体調に合わせて30〜40分程度を目安に行いましょう。
パートナーと一緒に生活環境を見直しながら、無理をせず妊活を続けていくことが大切です。何か疑問や不安があれば、産婦人科医や不妊治療の専門医に相談してみるのも良いでしょう。
Fertility Journey(ふぇるじゃに)は妊活に取り組む方のためのサイトです。妊活に関するさまざまな情報をお伝えしていますので、ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
